俺と妻のほのぼの激闘日記 自己紹介編ーその3ー

(前回からの続き)

俺「どうして迷子になったの?関西の子でしょ?」

若い女性「友達とHEP前で待ち合わせです。尼崎在住ですが、滅多に遊びに行かないので梅田や神戸も全然なにも分かりません。それに、昼間と違いシャッターも閉まってるし、風景が違いすぎて…。」

俺「そうなんだ。こんな夜中に友達と待ち合わせって大丈夫なの?本当に来るの?連絡取れた?」

若い女性「まだ取れてません。でも多分大丈夫ですよ。」

俺「もし、連絡取れなかったらどうするの?」

若い女性「その時は、ひとりカラオケにでも行きます」

俺「一緒に行こう」

若い女性「いえ、ひとりで大丈夫です。」(警戒心剥き出し)

俺「そうだよね。友達と会えると良いね。」

若い女性「ありがとうございます。」

会話だけでは分かりづらいと思うが、若い女性は、ずっと微笑んでいた。

俺は『この子、意外としっかりした、人当たりの良い子だなぁ。』と思ったが、それよりも強く思ったのが『可愛い系ヤンキーだと思ったけど、ヤンキーではなく意外と歳くった女性だー』と、思っていた。

ここからは、若い女性もとい歳くった女性と呼ぶ。

歳くった女性「何時かなぁ。」
と言いながらスマホを見た

俺は驚いた。ビックリした。何故ならば、歳くった女性の待受画面は結婚式のツーショットだったのだ。

俺「えっ!?結婚してるの!?」

歳くった女性「してますよ。」
こりゃまたまたサラリ!!

俺「旦那さん大丈夫なの!?」

歳くった女性「はい。知ってますので大丈夫です。」
こりゃまたまたまた、以下略。

俺「そうなんだ。」

なんだかモヤモヤ感を抱えながらもまた歩き出した。
すると、歳くった女性のスマホに友達から連絡がきた。

歳くった女性「連絡来たので、もう大丈夫です!ほんまにありがとうございました!」

俺「ここで、大丈夫?来るまで危ないよ。」

歳くった女性「大丈夫です」
こりゃまた…以下略。

俺「一応、ちゃんと友達と合流できたら連絡くれたら安心できるんですが…。」

歳くった女性「あっ、そうですよね。では、LINE交換できますか?」

俺たちは交換したのち別れた。

俺は、またしてもGoogle先生にお願いをして、やっとホテルにたどり着いた頃、スマホが鳴った。
歳くった女性からだった。

「先程は、一緒に迷子になってくださり、ほんまにありがとうございました。無事に友達と合流できました。」
との事だった。
『俺も無事にホテルに着きました。』の連絡を入れ就寝した。

次の日、俺は大阪で仕事だったのに寝坊をし、慌てて出社中のところに、スマホが鳴った。
歳くった女性「昨日はありがとうございました。」
と改めてお礼の連絡。

俺「今慌てて出社中」

歳くった女性「お仕事頑張ってくださいね。」

俺は『もう、連絡とることもないな。俺の使命は終わった。』と思っていた。出張も終わり、無事に九州にたどり着き、いつもの日常に戻っていた。
歳くった女性の事も、すっかりさっぱり頭から消えていた。

(次回へ続く)