俺と妻のほのぼの激闘日記 交際開始編
あの日から1週間後、滅多に鳴らない俺のスマホが鳴った。
俺は、ホカ弁を独り部屋で寂しく食べようとしている時だった。
俺はスマホを見たとたんビックリした!
なんと見た目以上に歳くった女性からだった!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!
見た目以上に歳くった女性「こんばんは。なにしてはりますか??」
俺「テレビ見ながら、晩御飯食べようとしているところです。ホカ弁だけど。」
と、こんな感じで会話が始まったのだった。
と言っても、見た目以上に歳くった女性は結婚してるから、常識の範囲内で週に1、2度のやり取り。
そんなやり取りの中で本名や家族や環境のことを色々語り合った。
で、俺はオジサンだから人生経験豊富!
だから俺のアドバイスはいつも適切であった。
ここで、エピソードを一つ。
あるとき、見た目以上に歳食った女性が相談してきた。
「バイトの後輩男子に好きな人が出来たみたいやけど、その後輩から『どうやったら女子は振り向いてくれるか?』ってのを相談された。経験からどんなアドバイスを言ったら良いですか?」
もう少し状況を聞いてみると、どうやら見た目以上に歳食った女性本人がターゲットだと悟った俺は言った
「その好きな女子ってのは、君のことだよ!間違いない!」
見た目以上に歳食った女性は、ハッとして無言。
そして言い放った。
「無理無理無理。年下は眼中にないし、視界に入らない。」
後日確認したら、やはりその通り。
『やっと気づいてくれた』とその後輩は言ったあと、見事に撃沈したらしい。
そんな会話をしていた時期に、俺の実家がある熊本で大きな震災が発生。
実家は崩壊して、その後の手続きなどでてんやわんや。
ここで、見た目以上に歳食った女性との連絡は途切れてしまった。
慌ただしい日々が過ぎ去った頃、ホカ弁屋さんで弁当を待っていたときにふと思い出した。
『そう言えば、見た目以上に歳食った女性はどうしてるかなぁ?LINEしてみよう!』
って感じでほぼ1ヶ月ぶりくらいに連絡してみた。
そしたらビックリ!
離婚するかもしれない状況とのこと。
突然の展開に状況を詳しく聞きながら、いつも通りに適切にアドバイスする日々が続いていった。
だが、アドバイスも空しく離婚が決定的な状況となってしまった。
そんな時に、俺の大阪出張が決まったのであった。
あとは、ご想像通り。
殆んど会ったことのない見た目以上に歳食った女性に対して俺が
「離婚が成立したら、付き合っていこう」
って感じ。
まぁ、それまでたくさん会話してたから大丈夫だけど、遠距離だけど、年齢差ありすぎるけど、お互い納得してのお付き合いが始まりました。
(次回に続く)
俺と妻のほのぼの激闘日記 自己紹介編ーその3ー
(前回からの続き)
俺「どうして迷子になったの?関西の子でしょ?」
若い女性「友達とHEP前で待ち合わせです。尼崎在住ですが、滅多に遊びに行かないので梅田や神戸も全然なにも分かりません。それに、昼間と違いシャッターも閉まってるし、風景が違いすぎて…。」
俺「そうなんだ。こんな夜中に友達と待ち合わせって大丈夫なの?本当に来るの?連絡取れた?」
若い女性「まだ取れてません。でも多分大丈夫ですよ。」
俺「もし、連絡取れなかったらどうするの?」
若い女性「その時は、ひとりカラオケにでも行きます」
俺「一緒に行こう」
若い女性「いえ、ひとりで大丈夫です。」(警戒心剥き出し)
俺「そうだよね。友達と会えると良いね。」
若い女性「ありがとうございます。」
会話だけでは分かりづらいと思うが、若い女性は、ずっと微笑んでいた。
俺は『この子、意外としっかりした、人当たりの良い子だなぁ。』と思ったが、それよりも強く思ったのが『可愛い系ヤンキーだと思ったけど、ヤンキーではなく意外と歳くった女性だー』と、思っていた。
ここからは、若い女性もとい歳くった女性と呼ぶ。
歳くった女性「何時かなぁ。」
と言いながらスマホを見た
俺は驚いた。ビックリした。何故ならば、歳くった女性の待受画面は結婚式のツーショットだったのだ。
俺「えっ!?結婚してるの!?」
歳くった女性「してますよ。」
こりゃまたまたサラリ!!
俺「旦那さん大丈夫なの!?」
歳くった女性「はい。知ってますので大丈夫です。」
こりゃまたまたまた、以下略。
俺「そうなんだ。」
なんだかモヤモヤ感を抱えながらもまた歩き出した。
すると、歳くった女性のスマホに友達から連絡がきた。
歳くった女性「連絡来たので、もう大丈夫です!ほんまにありがとうございました!」
俺「ここで、大丈夫?来るまで危ないよ。」
歳くった女性「大丈夫です」
こりゃまた…以下略。
俺「一応、ちゃんと友達と合流できたら連絡くれたら安心できるんですが…。」
歳くった女性「あっ、そうですよね。では、LINE交換できますか?」
俺たちは交換したのち別れた。
俺は、またしてもGoogle先生にお願いをして、やっとホテルにたどり着いた頃、スマホが鳴った。
歳くった女性からだった。
「先程は、一緒に迷子になってくださり、ほんまにありがとうございました。無事に友達と合流できました。」
との事だった。
『俺も無事にホテルに着きました。』の連絡を入れ就寝した。
次の日、俺は大阪で仕事だったのに寝坊をし、慌てて出社中のところに、スマホが鳴った。
歳くった女性「昨日はありがとうございました。」
と改めてお礼の連絡。
俺「今慌てて出社中」
歳くった女性「お仕事頑張ってくださいね。」
俺は『もう、連絡とることもないな。俺の使命は終わった。』と思っていた。出張も終わり、無事に九州にたどり着き、いつもの日常に戻っていた。
歳くった女性の事も、すっかりさっぱり頭から消えていた。
(次回へ続く)
俺と妻のほのぼの激闘日記 自己紹介編ーその2ー
(前回からの続き)
すると、目印女性が振り返り、髪を振り乱しながら俺に向かって走ってきた。
俺は怖かった。ただただ怖かった。
俺の目の前に来た目印女性が
「すみません、HEPに行きたいのですが迷子になってしまい道が分かりません。教えて頂けませんか?」
とまさかの言葉。
俺は『目印がなくなった。ホテルはどこ?ここはどこなんだ!』と思いつつ目印なり損ない女性に
「俺も迷子なんですよ」
(スマホ画面のGoogle先生を見せながら)そう言った。
すると目印なり損ない女性は
「あっ、そうなんですか。じゃいいです、すみません。(お辞儀付き)」
と言って去ろうとした。
俺はとっさに思った『目印なり損ない女性は予想以上に若く、未成年かもしれない。ってか、こんな夜中に若い女性が独りで歩くなんてどう考えても危険だ!』
俺は変な使命感を感じて言った。
「待って!女性が独りで危ない。俺も一緒にHEP探すよ。」
目印なり損ない女性(以降、若い女性と呼ぶ)は、俺を警戒して
「あっ!いえ、大丈夫です。ありがとうございます」
とにっこり微笑み、またしても去ろうとした。
変な使命感を持ってる俺は『俺って危険な男に見えるのだろうか』と思いつつも、すかさず若い女性に
「いやいや!本気で危ないから!」
と言った。
若い女性は俺の心配な気持ちを察したのか
「じゃあ、お願いします」
とにっこり笑った。
俺たち二人は、頼りないGoogle先生のマップを見ながら歩き出した。
そこから15分、トータルで既に1時間ほどさ迷っていた俺は『煙草吸いてぇ』と思いつつも、またしばらくさ迷った。
すると、若い女性が「煙草吸いたい」と聞こえるか聞こえないかくらいの声で、ポツリと呟いた。
俺は聞き逃さなかった…!
そして驚いて叫んでしまった「煙草吸うの!?」と。
『未成年にも見える女性がこんな夜中歩いて、しかも煙草を吸う。間違いなく可愛い系ヤンキーだな』と思いつつ、なにより、やっと煙草を吸えることが嬉しかったぁー。
若い女性は「吸いますよ」とサラリ。
更に「でも路上喫煙はダメですね」と残念そうに言ってきた。
既に吸いたいMAXくんとなっている俺は、携帯灰皿を取り出しビルの陰で「吸おう!」と言って、二人で煙草を吸い始めた。
俺は念のため若い女性に「未成年じゃないよね?何歳なの?」と聞いた。若い女性は「26歳です」と、またしてもサラリ。俺は『以外に歳くってる』と思った。
そこから俺たちは色んな会話を始めた。
(次回に続く)
俺と妻のほのぼの激闘日記 自己紹介編ーその1ー
俺と妻と一緒になって2年。
俺は単身赴任で関東、妻は関西に住んでいる。
妻を愛する俺は連休になれば必ず関西に帰る。
ここで簡単に俺と妻のスペックを書いとく。
俺
週休2日のサラリーマン、50代前半
妻
専業主婦兼妻の実家の家政婦、ようやく30代突入
因みに隠しスペックあり。乞うご期待。
二人の出逢いは梅田の歩道橋(長いですが、お付き合いいただけたら幸いです)。
俺が九州で勤務していた頃、出張で大阪に来た。
俺は殆んど初めての大阪で元同僚と楽しく飲んでいた。
ついつい飲み過ぎてしまい終電車で、予約していたホテルがある梅田になんとか到着。
そこで俺は迷子になった…。
『ヤバいどうしよう』『ここはGoogle先生のマップに頼るしかない』と思ってスマホを片手にさ迷いだした。
しかし、俺が方向音痴のせいでGoogle先生はパニックに陥ってしまった。マップがぐるんぐるん状態…。
俺は途方に暮れた。
なにせ夜中、さっき別れた元同僚以外に知り合いは誰も居ない。
唯一頼みの綱だったGoogle先生は怒って教えてくれない。
そんなとき、ふと顔を上げると目の前の歩道橋を上っていく女性らしき人が見えた。
『あっ、ここから反対側の道に渡れるんだ!』俺の勘は歩道橋を渡ればホテルに近づけると言っている。
『これは付いていくしかない!』そう思った俺は歩道橋を上る女性の後ろ姿を目印に同じ歩道橋を上った。
目印女性は数メートル先を歩いていた。俺は距離を取りつつもう一度Google先生を呼び出した。
(取り敢えず、続きは次回)